夕月の本棚

新旧いろいろ、ノンジャンルで本をご紹介します

来年の準備は、岩合さんのカレンダー

もう12月って考えると、憂鬱が先に立ちますね。 なんか、憂鬱です。 別に仕事が忙しいわけではないけど、家の片付けとかは、アレコレアレコレ、考え出すときりがない。 ・・・で、結局、できるところだけする。 どのみち、古い家だから、お掃除はいっぺんに…

12月のお約束〜 『クリスマスキャロル』と『くるみ割り人形』

・・・信じ難いことですが(!?)、明日から12月です! 大人になると・・・というか、年を重ねるにつれて、12月となると、愕然としたり、焦ったり、意味もなくブルーになったります。 師走という言葉は、ますます気鬱になるので、とりあえず25日までは、明るく楽し…

いつの時代も、心を綺麗にしてくれる 『谷川俊太郎詩選集 1』

谷川俊太郎さんがお亡くなりになりましたね。一度は会ってみたい方の一人でした。サイン会とか、機会があったら行きたかった。かなうことなら、インタビューしてみたかった。非常に残念です。 実は、谷川俊太郎さんの詩に猛烈に惹かれたのは、けっこう年をい…

濃密に百年戦争に浸る… 『双頭の鷲』

14世紀、イギリスとフランスが闘った百年戦争と言えば、物語の主役級になる人物が多数登場し、歴史ファンにとっては興味深い時代。 イギリスで言えば、シェイクスピアが描いたヘンリー五世や、勇名を馳せたエドワード黒太子。一方のフランスでは、ジャンヌ・…

古今東西、シンデレラ!(ハーレクイン?) 『おちくぼ物語』

活字中毒の筆者ですが、ちょっとお疲れモードの時は、とにかくハッピーエンドが読みたくなります。 それも、とってもお手軽なやつ!! ・・・ということで、かるーい、女の子向けの本を紹介します。 (もちろん、男性もこっそり読んでいただいてもいいですよ…

戦場の語り部たち・・・ 『キャパになれなかったカメラマン』

半世紀以上生きてきて今、かつてなく世情不安ですね。 ウクライナに中東、北朝鮮や中国の動向、アメリカの分裂、そして日本も陰惨な強盗続き……。 こういうとき、試されるのが報道。 日本の報道の自由度ランキングはG7最下位で180カ国中70位という、愕然とす…

ジャケ買い・・・に思うこと

本日は、人によってはホントにどうでもいいだろうことを、つらつらと書きたいと思います。本の装幀についてです。 ジャケ買い。。。というと、筆者の世代ではレコードのことでした。 今のCDと違って、昔のレコードは大きさがあって、ジャケットが本当にアー…

いつの時代も夢中にさせる冒険活劇 『西遊記』読み比べ

『西遊記』といえば、中国の古典の代表作の一つ。明代(16世紀)頃の伝奇小説と言われていますが、それは教科書のお話。 私は西遊記を薦めるにあたって、「温故知新」とか言う気もありません。単純に、中国を舞台にした冒険活劇であって、子供のころからのフ…

秋の夜長の愉しみ 『世界をまどわせた地図』

発売時(2017年)に、話題となっていた本。 見た瞬間、欲しくて欲しくて……。 ちょっと重かったりもしたので、買うタイミングを逃して、ずいぶんあとになってから、amazonで買いました。 うれしくて抱え込んでいますが、やっぱりちょっと重い。 エドワード・…

もはやファンというより妄執に近い…… 『ガラスの仮面』

おそらく、筆者世代(70年代、80年代カルチャーを知る女)で知らない人はいないであろう“名作?”。 たぶん、若い世代でもそれなりの認知度はあるだろうし、男性でも知っている人は多い。 そう、”未完”の大作『ガラスの仮面』です。 美内すずえ 『ガラスの仮…

海外が舞台の 「歴史小説」お気に入りランキング

文化の日ですね! まぁ、祝日とか、秋の夜長とか関係なく、いつでもどこでも、良質な読書を推奨します! 各作家1作品として、海外が舞台の歴史小説(海外作家に限定していない)の、お気に入り作品をあげています。 歴史モノって、とにかく色々な分野で大好…

何度でも、何度でも・・・ 『シャーロック・ホームズ』

シャーロック・ホームズについて語りたい! ・・・そこで、最初に言っておかなければならないことは、筆者がシャーロキアン(シャーロック・ホームズの熱狂的なファンのこと)ではない、ということです。 大好きだし、何度も読んでいるし、ジェレミー・ブレッド…

タイトルに惹かれて… 『絵本を抱えて部屋のすみへ』

最近、小説といえば、歴史ものかファンタジー、ミステリーばかりで、現代文学的なものとか、恋愛小説とかはめっきり読まなくなりました(ハーレクインやラノベはのぞく)。 ・・・なんででしょうかねぇ、感情移入できないからでしょうか。直木賞作品とか、まし…

飲み物一つで旅気分 『世界のホットドリンク』

朝夕はやっと涼しさ、肌寒さを感じるようになってきました。 そうなると、朝に飲む温かい飲み物に小さな幸せを感じます。 ・・・まぁ、実は熱烈ビール党の筆者なので、夕食時のビールの地位は揺るぎませんが、でも食後は冷たい麦茶より、温かいお茶になりま…

ステレオタイプのアメリカ??? 『宇宙の戦士』

今回は古典の名作、アメリカSFの基本とも言える有名作、巨匠ハインラインの、ヒューゴー賞受賞作を取り上げましょう。 古い本で、アメリカでの発表は1959年。冷戦時代、ベトナム戦争の頃であり、「軍」に対する”讃歌”ともとれる内容に、問題作とも言われてい…

もう、完結することを望まない…… 『王家の紋章』

子どもの頃に夢中になったマンガ。小学生ですでに、エジプト考古学に魅せられていた筆者にとって、このマンガは特別な存在でした。 …昔は、ね。残念ながら、今は惰性で買っていることは否めない。15~20巻くらいまでがむちゃくちゃ面白いんだよな。 細川智栄…

大人女子のストレス解消? 映画『オズの魔法使い』

ちょっと本日は脱線して映画の話。もちろん、原作も有名ですが、今回の話のメインは映画のほうです。 さて。 この「ストレス解消」というタイトルだと、“可愛らしい、子ども向きの映画になんだそれ?”と、大いに反論が出そうだけど……。とにかく、筆者にとっ…

しっかりした設定で文句なく面白い 『ループ7回目の悪役令嬢……』

本日はライトノベルです。しかも現在進行形の未完。 ホント、近頃のラノベって、探すと原石がありますね~。 素直に楽しめるエンタメ本です。 ・・・まぁ、大半は活字中毒の私であっても、読破がシンドイのは事実ですが。 『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国…

言葉の奔流に、清涼感を感じる 『やきもの談義』

日本には四季があるから、素敵です。 寒椿を楽しみ、梅のつぼみが膨らんでいくのをドキドキし、華やぎある春を経て、紫陽花、朝顔。そして、宗旦槿(そうたんむくげ)を眺めて涼を感じ、やっと秋です。 お茶の世界で言えば、茶花は夏から秋にかけて、籠に花…

共に旅する愛読書!! 『千一夜物語』

旅に本はつきものです。飛行機や電車の中で、カフェで、ホテルの夜でとかかせません。特に、一人旅、言葉に不自由する外国の夜に、もし読む本がなかったらと想像するとぞっとします。・・・私は完全に活字中毒です。 旅にあわせて、本を選ぶのも楽しい。のんび…

出会いと別れ・・・リアルとバーチャル

・・・本の話です。 ちょっと前の記事で、本屋についての愚痴を書きましたが、ここで改めて、活字中毒者にとって「本との出会い」がいかに大切かを力説したいと思います。 さて。 私は用が無くても本屋をのぞきます。本屋を素通りにできません。 大抵は、新刊コ…

夢見るように美しい! 『おどる12人のおひめさま』

「イメージの魔術師」と呼ばれる絵本作家エロール・ル・カインの代表作。 『おどる12人のおひめさま』(ほるぷ出版) おどる12人のおひめさま<新版> 作者:エロール・ル・カイン ほるぷ出版 Amazon 私は好きな絵本として、最初にあげる1冊……というか、私的に…

戦国〜江戸時代までの 「時代劇小説」お気に入りランキング

各作家1作品として、時代劇(戦国時代・江戸時代)を舞台とした、お気に入り作品をあげています。 自分勝手にランキング…といっても、好きな時代劇を10点に絞って、さらに順位までつけるなんて、けっこう無茶でした。なにしろ、好きな作品が多すぎる。池波正…

因習への“皆殺しの天使” 『シャネルの真実』

シャネルと言えば、女性の憧れのブランド。マリリン・モンローで有名な香水「シャネルNo.5」は、永遠の定番。近頃は可愛らしいトワレもいろいろ出ているし、口紅やスカーフぐらいなら、私もいくつか持っています。 しかし、残念ながら、シャネルのスーツは持…

一昔前のサッカー・コメディ 『シャンペン・シャワー』

今日はサッカーマンガです。 それも、世界的にも有名らしい、誰もが知る少年マンガではなくて、最近の人気マンガでもなく、ちょっと古い、少女マンガのコメディ。 これは当時それなりにヒットしたと思うけど、別にアニメ化とかしてないし、同世代でも雑誌の…

懐かしい時間・・・ 『はてしない物語』

思い出を掘り起こす「もの」があります。 大抵は音楽だったり、映画であったり、贈られた品だったり……。 そして、私の場合は、もう一つ加えなければなりません。「本」です。 こんなことを言い出したのも、急に秋の気配が強まった今日の空気と、大人が誕生日…

江戸の残り香・大正浪漫!!! 『天切り松闇がたり』

祖母や母の着物を今は私が着ています。 古いものも結構ありますが、中でもお気に入りは、黒地に大柄な花が描かれている着物。 私は勝手に大正浪漫な着物と呼んでいます。 買おうと思っても今では買えないデザインで、しかもアンティークでいてかっこいい柄で…

書店閉店につき、思うこと

この数年、どんどん私の周りから本屋が消えています。本屋の減少は、近頃では全国区のニュースになっていますが、本当に実感です。 この5月には、ついに最寄り駅前の本屋もなくなりました。 ……私50代、はじめて自宅の徒歩圏内に本屋がなくなったわけですね。…

ポケットに入れて旅へ 『京都世界遺産手帳』

私は一年中、京都か奈良に行きたい人間です。 いっそ、住んでしまおうかと思ったこともありますが、思いとどまっています。 なぜなら、あそこは旅するところだから。 やはり、私にとっては、日常にはしたくない、特別な土地であって欲しいのです。 ……もっと…

ルパンよりピンクパンサーより…… 『名画泥棒』

急に思い立って、オードリー・ヘップバーンの『おしゃれ泥棒』を見ました。 大好きな映画なんですよね。お気楽に見られて、タイトル通りにヘップバーンがすごく素敵。もちろん、相手役のピーター・オトゥールが超絶にカッコイイ!!! ヘップバーンは大好きで、…

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