ちょっと本日は脱線して映画の話。もちろん、原作も有名ですが、今回の話のメインは映画のほうです。
さて。
この「ストレス解消」というタイトルだと、“可愛らしい、子ども向きの映画になんだそれ?”と、大いに反論が出そうだけど……。とにかく、筆者にとっての、映画『オズの魔法使い』はストレス社会で疲れた心を癒してくれる貴重な存在なのです。
ストーリーは有名でしょう。
ハリケーンに巻き込まれたドロシーが、オズの国へ。家に帰るために、オズの魔法使いを訪ねて、途中で出会った友達と一緒にレンガの道を旅する話。
ドロシーが歌う美しい「Over the Rainbow」に心を洗われたり、犬のトトの愛らしさに微笑んだり……。
古い映画ですけど、未だにジュディ・ガーランドが歌う、この映画が筆者にとってベストです。この古めかしい感じが、逆に私の生きる現代社会に投影しやすいから。。。
なぜなら、私が昔から注目しているのは「西の魔女(あるいは東の魔女)」。
これが本題です!
そう、顔が緑で、黒いとんがり帽子、黒のドレスで箒を持った、悪い魔女の典型的な“お姿”。
これがなぜか、白いドレスに王冠、星ロッドを持った「北の魔女」より魅力を感じるのです。東西の悪い魔女は、憎たらしいというより、どこま間抜けで哀れ、そして、何となく憎めなかったりして、インパクト大な“残念”キャラクターです。
そして、このキャラクターがリアル社会に投影すると面白いんですよね~。
どこの会社にもいるような、ちょっと(すんごく?)憎たらしい女性の先輩や上司に厭味でも言われているときは、その人の顔を頭の中で緑色に塗ってみるんです。
そうするとだんだん…東の魔女の憎たらしい顔になってきて、頭には“まぼろしの”とんがり帽子も見えてきて…そうなってくると、もはや宴会芸!!!
・・・あとは笑いをこらえるだけです!
これで、なんど「心の中で」嫌いな女上司をやっつけてことか! 笑えること間違いなしですよ。
嫌なことがあったら、「Over the Rainbow」を口ずさんで、ちょっと空想。
…こんな“おふざけ”も楽しみつつ、今日も私は『オズの魔法使い』の世界に遊ぶのです。
まぁ、そんな訳で、映画のオズの魔法使いが大好きなわけですが、もちろん、原作もかなり好きです。
原作はしっかりとストーリーを読み込ませてくれて、深い!
ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』岩波少年文庫
あっと言う間に読み終わってしまいますから、少女時代から何度読み直したことか。。。
最初はペットのトト(犬:しゃべれない)と一緒に、次に「脳みそ」が欲しいカカシ(しゃべれる)と、さらに「心」が欲しいブリキの木こり(元人間:しゃべれる)、最後に「勇気」が欲しいライオン(しゃべれる)。
……もう、今では当たり前の冒険ファンタジーの原点がここにありますよね。英雄はいないけど。
いろいろな苦難を乗り越えつつも、楽しく歩き続ける旅の果てには……。
子どものうちに読んでおきたい一冊です。
(2016年8月初出、2024年10月加筆修正)