12月はあっという間ですね。
今年も結局、大河ドラマを貫徹してしまった。
・・・子どもの頃から、親がそうだったこともあって、毎年大河ドラマを新年から年末まで見るんですよ。
この数年は、毎年見ることにいささか苦痛を感じつつも、例年のことなので、なんとか、かんとか、今年も全話見終わりそうです。
で、筆者ははっきりいって、つまらなかったです。まぁ、あまりドラマチックな動きもないしね~。平安時代で、藤原の摂政時代なんてさ。しかも、道長のキャラも紫式部もけっこう好きになれなかった。なんだかな~。
まぁでも、久々に源氏物語と枕草子を手に取ってみようかなと言う気分にはなりました。
あんまり好きではないんだけど、それでも、まぁ、なんだかんだで、いろいろな翻訳バージョンを読んでしまっている筆者なのです。
で。いろいろ読んだ上でいいますよ。
「光源氏はクズだ」
なかなかお目にかかれないほどのダメンズ。
それなのに、神仏の加護があるという……。
まぁ、普通に今の女性が読むなら、源氏の周辺の女性たちのほうが興味深いですよね。
紫の上はできすぎで、男が作り上げたファンタジーのような存在だけど……。
さて。
で。筆者が初めての源氏物語を進めるなら、やっぱりコレ。
大和和紀『あさきゆめみし』完全版 全10巻
ロングセラーですね。電子版(Kindle)もありますので、買いやすい。
これは、マンガの良さが前面に出ている源氏物語です。読みやすいし、絵は綺麗だし。
正直言えば、筆者はこのマンガではじめて、「源氏物語」って、優れた物語構成をしているんだな~と改めて感じ入ったくらい。
(若い頃は、源氏のクズっぷりばかりにいらついていた……若かった)
もちろん、きちんと小説版もご紹介しましょう。
最近だと角田光代、ちょっと前のヒットなら田辺聖子や瀬戸内寂聴、もはや古典的になった与謝野晶子に谷崎潤一郎。変わり種だと、橋本治やアーサー・ウェイリーもありますね。
で、好き好きもあったりすると思うのですが、筆者は読みやすさ、言葉の美しさで、円地文子版を選びます。
円地文子『源氏物語』 新潮文庫 全6巻
・・・古本で恐縮ですが。
言葉巧みでするする読めます。言葉を足してくれていて、理解しやすくなっていると思います。谷崎潤一郎版も素晴らしいとは思うのですが、初めての人にはちょっと読みにくさがあったりしますし、読みやすくても田辺聖子や瀬戸内寂聴は言葉が砕けすぎていて、王朝文学の雰囲気が損なわれるというか……。あくまでも個人的感想ですが。
未読ですが、角田光代さんのも評判いいですね~。
近日中に読んでみようと思います。
近頃は電子版で買えるからありがたいです。
(大事な本は別にして、紙はなるべく買わないようにしないと、家が潰れる……0
角田光代『源氏物語』 河出文庫 全8巻