夕月の本棚

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お菓子でクリスマス文化を楽しむ 『ノエルの菓子 ―クリスマスを愉しむ32のレシピ』

最初に言っておきますが、筆者はどちらかと言うと辛党の酒好きです。若い頃に茶道を嗜みましたが、その際に和菓子を食べるのが苦痛だったくらいで。

・・・いまでは、お陰様で、「にっこりと美味しく」いただけるようになりました。稽古の賜物です。

 

でも、全然食べないということでもないんです。

疲れたら食べたくなるし、珈琲と一緒にチョコレートを一口、とか、紅茶と一緒に小振りのフィナンシェ・・・なんて、けっこうやります。

量をたくさん食べないというだけで、最近は甘い物も嫌いではなくなりました。

 

しかし、もとが「大好き!」な人間ではないので、味にはちょっとうるさいです・・・スミマセン。甘すぎるのは、未だに苦手ですから。

 

・・・と、前置きをしたところで、クリスマスのお菓子をテーマに取り上げてみます。

我ながら変な話だとは思うのですが、お菓子を見るのは好きなんです。きれいだし、カワイイし、芸術的だったり、文化的だったりしますよね。

 

海外の小説を読んでいると、結構クリスマスの「伝統料理」とかお菓子を作るシーンが出てくるんですよね。それで、興味が出てきて、調べてみたことがあります。

 

まず、有名なところから・・・。

ディケンズ(イギリス)の『クリスマス・キャロル』のワンシーン。貧しくも暖かい家庭のクリスマスの正餐の最後を飾った「クリスマスプディング」。映画などで見ると地味だなぁと思ったけど、伝統的なものは、けっこう地味なお菓子なんですよね。ちなみに筆者はあまり得意ではありません。

 

イギリスには「ミンスパイ」もありますね。これがクリスマスもののハーレクインでバンバン登場してくるんだよね。ということは、今も当たり前の定番だと想像している(イギリス人に聞いてみたい)。

 

フランスといえば・・・木の幹の形のロールケーキをデコレーションした「ブッシュ・ド・ノエル」が知られていますね。直訳すると「クリスマスの樹」。確か、そんなタイトルのフランス映画もありました。。。なんとも、「フランス」っぽいストーリーで、好き嫌いは分かれるところかも。。。

 

最後はドイツ!これはもちろん「シュトレン」ですよね。ドライフルーツやナッツを練り込んだ発酵菓子。クリスマス前夜までのアドヴェントに少しずつ食べてクリスマスを迎えるというもの。有名なドレスデンのクリスマスマーケットでは、シュトレン祭りが開催され、巨大なシュトレンが街中を練り歩いた後、切り分けて配られるとか。。。行ってみたいですねぇ。

 

最近、ステキな本を見つけたので、合わせてご紹介しますね。

『ノエルの菓子ークリスマスを愉しむ32のレシピ』

 

・・・いや、買ったけど間違いなく作りません。だいたい、お菓子の本なんて、子どもの頃に12巻セットの絵本のような料理本を買ってもらって、今もそれで「まったく」不自由していません! お菓子だけで12冊ですからね! 筆者の母は勉強しろとは言わなかったが、料理と手芸にはうるさかった……。

 

そんなわけで。料理本としてはゼンゼン不要なんですけど、こういうの、欲しくなっちゃうんですよ。ただの所有欲。見ているだけで楽しいし、知識欲も満たしてくれます。

 

ま、そんなことをツラツラ考えながら、今年も「地味に」イチゴのショートケーキあたりで妥協してしまうんであろう筆者でした(爆)。まぁ、買いに行く気分になればの話ですが。

 

 

(2017年12月初出、2024年12月加筆修正)

 

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