夕月の本棚

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しっかりした設定で文句なく面白い 『ループ7回目の悪役令嬢……』

本日はライトノベルです。しかも現在進行形の未完。

 

ホント、近頃のラノベって、探すと原石がありますね~。

素直に楽しめるエンタメ本です。

・・・まぁ、大半は活字中毒の私であっても、読破がシンドイのは事実ですが。

 

 

『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』全6巻(未完)

 

・・・ふぅ、タイトル長っ!!

まぁ、これも近頃のラノベの特徴か。古き良き編集者の私には、センスを放棄しているようにしか思えないけど。

 

でも!中身はしっかりしていて、おもしろいです。

異世界・悪役令嬢・転生(タイムリープ?)という、ラノベの三拍子がそろっていて、恋愛対象の皇太子もお約束通りで冷徹・できる男。

 

これだけそろっていれば、普通はもう読む気も失せるほどなんですが、こんなに踏み荒らされたネタでも、まだ面白く書けるんだな~と感心させられます。

(もちろん、ラノベとして!)

 

タイトルで最初に提示しているように、物語は6回同じ場面に戻り、人生を繰り返す女性の話。

現在は7回目で、すでに6回の人生(短命)を経て、6つの職業経験がある。

毎回、戻る度に違う行動を取り、出会う人々も変わっており、7回目の今は、そのあらゆる経験を生かして、いずれも短命に終わってしまった人生を、今度こそ幸せに長生きすることを目標に頑張る話。でも、そのためには世界が平和でなければならず、戦争を起こす男を攻略することになるのです……。

 

・・・こうやって書くと、あまり新しさがないな。

でも、過去の人生がおもしろいように伏線になっており、物語が進行していきます。職業もバラエティ豊かで、しかも、短命にもかかわらず、天才肌であるというのはマンガチックかな。

現在は6巻までで、まだ全ての過去人生が語られていません。それが、けっこう気になる……くらい面白い。

 

まぁ、ラノベは難しく考えない読書がいいんですよね。この本は設定がしっかりしていて、テンポもよく、登場人物も魅力的で、申し分ないエンタメ本です。

 

ベタベタの恋愛要素はやや薄いですが、ほんのりぐらいが物語を邪魔せずに、良いアクセント。

 

50代の私が読んでも、普通にファンタジーを楽しんでいます。続巻、そして完結を楽しみにしています。

 

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