おそらく、筆者世代(70年代、80年代カルチャーを知る女)で知らない人はいないであろう“名作?”。
たぶん、若い世代でもそれなりの認知度はあるだろうし、男性でも知っている人は多い。
そう、”未完”の大作『ガラスの仮面』です。
美内すずえ 『ガラスの仮面』 白泉社 現在49巻(刊行中)
筆者がガラスの仮面を最初に読んだのは小学生の時。当時から大事に、新刊が出る度に買い続けました。その間、何年も休載が続こうともね!
第1巻の発売が1976年・・・なんて恐ろしいマンガ。そして、最後の49巻が販売されてから、もう5年ですからね。。。その間、著者様はメディアに出たり、いろいろなイベントや舞台、イラストなどで御活躍中なのを拝見するのに、新刊は出ず!!!
完結する気はあるのか!!!
未完の名作なんて、存在するのか!!!
と、筆者は常々思っているわけですが、本人が絶筆を宣言していない以上、ファンとしては、ひたすら堪え忍ぶ日々なわけです。
・・・ちなみに、筆者的には完結するまで、いくら高い評価をしていても“名作?”につくクエスチョンを外す気はありません。
さて、念のため、ストーリーを紹介しておきましょうか。
なんの取り柄のない、平凡な少女マヤが、往年の大女優によって、演劇の才能を見出され、数々の苦難を乗り越えながら、幻の名舞台「紅天女」を目指す話。
少女マンガですから、恋アリ、ライバルアリと盛り込みつつも、青春演劇漫画といった感じになっております。
特徴的なのは、劇中劇も著者のオリジナルということ。ですから、演劇の天才であるマヤが漫画の中で演じていると、読者もその舞台が見たくなるわけで、実際に劇化もされています。
そして、最終目標である「紅天女」に至っては、能の舞台になっていますが、この演出が坂東玉三郎という凄さ。。。蜷川幸雄もガラスの仮面を舞台演出していますしね。
面白いんですよ。男性が読んでも、筆者の母世代でも読む面白さだと思いますよ。ただ、完結していないし、いつ終わるのか、未だに絶望的なほど待たされているけれど。
40年絶っても完結していない漫画ですからね。昭和から平成に。服装も小道具(例えば、黒電話からスマホまで)も、時代の変遷を目の当たりにすることもできるという・・・。
50巻発売!ってなったら、全国の書店でポスターが大々的に貼られるくらいの騒ぎのなるでしょうね。筆者も、間違いなく、発売日に入手しようとするでしょうね(苦笑)。
(2017年11月初出、2024年11月加筆修正)
ーーーーーーーーーー
追記
2024年11月現在、いまだ50巻発刊予定は発表されず。もう10年以上前に50巻の発売延期が発表された後、音沙汰なし。一度発刊されると発表されたのだから、ある程度できていたはず。もちろん、当時は不定期ながら雑誌連載していて、ストックがあったはずだしさ。聞いた話だと、雑誌と単行本ではまるで別物(書き直し)だっていうけど、ホント、作家としての姿勢を疑うわ。イラッ!
前回、『王家の紋章』を紹介した際、もはや完結は望まないと書きましたが、こちらは違います。完結を望みます!それに、王家の紋章は年1ペースとはいえ、単行本がきちんと出続けていますからね。御大は偉い!